post_type:post/single.php

最新!化学事故情報

5月の化学火災(リサイクル施設での火災が多発)

災害情報センター(ADIC)のデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/ )ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(hanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、海外の気になる事故を含めて、産業分野の火災や爆発、漏洩などの事例を紹介する。
また、センター専門家による「ひとこと」欄も参照いただきたい。

5月30日「リサイクル工場で火災」宮城県
宮城県仙台市のリサイクル工場で火災があった。紙を裁断して圧縮する工程で圧縮した紙から出火したものとみられている。

5月23日「製紙工場での火災」愛媛県
愛媛県四国中央市の製紙工場で火災が発生した。火災があったのはボイラー付近で、紙や木材などを固めた燃料(RPF)やベルトコンベアなどが燃えた。工場では新聞用紙や段ボールなどの紙製品を生産しているが、同社は火災による生産への影響はない見込みだとしている。

5月20日「産業廃棄物処理施設で火災」群馬県
群馬県太田市の廃材や木屑から燃料用チップを製造する産業廃棄物中間処理施設で火災が発生した。破砕処理場と保管されていた廃材や木屑が焼けた。

5月19日「製油所で圧縮機の試運転中に爆発、火災 重大災害法違反の嫌疑」韓国
韓国蔚山の製油所の添加剤抽出工程の圧縮機のバルブを整備し、その後の試運転中に爆発が起きた。下請会社の作業員1名が死亡し、製油所の従業員と下請会社の作業員4名が重傷、5名が軽傷を負った。同製油所はサウジアラビアアラムコの関係会社が大株主であり、無期限の稼働停止命令が出され、重大災害法での調査も行われている。
ひとこと:韓国や中国では工場火災による下請け社員の被災多く、政府も取り組みを強めている。

5月12日「中学校の理科の実験で硫化水素が発生し体調不良」岡山
岡山県津山市の中学校で試験管に入った鉄と硫黄の混合物に希塩酸を加え、硫化水素を発生させる実験中に生徒1名が嘔吐し、10名が体調不良を訴えた。

5月10日「鉄工所で廃タイヤ処理中に出火」島根県
島根県松江市の鉄工所工場の廃材置き場から出火し、倉庫の一部を含め廃タイヤなどを焼損した。港湾などの緩衝材として使われていた廃タイヤを回収し、火炎で金属部分を取り除く作業中であった。

5月8日「製油所のタンクから硫黄が漏洩」宮城県
宮城県仙台市の製油所で、製造過程で回収された硫黄の一時貯蔵タンクから液体硫黄が漏洩した。社員らが約15分後に漏洩を止めた
同製油所では2021年5月にも液体硫黄が漏洩して5人が負傷している。

5月6日「廃タイヤの熱分解処理中の火災」神奈川県
神奈川県伊勢原市の廃棄物中間処理工場で火災が発生した。タイヤを熱分解して発電用燃料や製鉄用原料などとしてリサイクルするための破砕処理中に、破砕機から火災が発生した。

5月5日「バッテリーリサイクル会社の倉庫で火災」埼玉県
埼玉県春日部市のバッテリーのリサイクルなどを行う会社の倉庫で火災が発生し、倉庫と敷地内に野積みされていた廃棄自転車、廃家電などを焼損した。火災当時は無人だった。

保安力向上センター