保安力評価Q&A

保安力の評価項目はどのように策定したのでしょうか
安全基盤については、米国労働安全衛生局のPSM(Process Safety Management)規則や欧米の化学産業の自己評価項目、ISRS(International Safety Rating System ノルウェーDNV)、その他の国際的な安全規格等を調査し、またコンビナート地区の協力による実態の把握なども踏まえて、プロセスを熟知する専門家が90項目に絞り込みました。
また、国際的な安全文化に関する研究の成果に基づいて、原子力で先行していた安全文化の評価手法に加えて、安全文化に関連する最新の研究成果、国内外の優れた事業所の取り組みや重大事故の背景要因などを分析し、評価結果の検証なども経て60の小項目を策定しました。
センター評価のポイントは何ですか
センター評価では当該部門の安全上の強みや気がかりを見いだすこととともに、5段階の定量評価の結果も報告します。定量評価では、すべての事業所が最高のレベル(レベル5)を目指すということではなく、取扱う物質や工程・作業などのリスクの大きさにより、事業所として目指すレベルを決めることが望まれます。また、評価は自らの弱みや改善すべき点を見出すことが目的ですので、自己評価を行う時には飾らず厳しい目で評価することが重要です。また、類似の事業所との比較や改善の進捗の見える化には統計データも役に立ちます。各社の個別情報は厳重に管理され、自社の結果との比較のために統計的な分析結果が正会員、普及会委員に提供されます。
センターによる保安力評価の手順を教えてください
まず、保安力評価を実施する工程や設備を決めていただきます。その後、センターの評価員が評価項目や自己評価方法などについての研修を行います。
その後自己評価を実施していただき、その結果を組織体制(職務体系、年令構成、作業分担など)や安全活動、安全実績などとともに送付いただきます。
送付された結果をセンター評価員が検証したうえで訪問し、自己評価者などとのインタビューにより第三者の視点で判定します。安全文化は職階別、年代別のグループインタビューも併せて実施します。
現地での評価はインタビューが中心で、標準的な日数は、1工程で安全基盤、安全文化ともに2日です。
保安力評価は難しくないですか
評価の基準や項目をわかりやすく説明した解説書を用意しています。
また、自己評価の前に保安力評価を理解いただくための研修を行うとともに、自己評価の実施時に生じた疑問にはメールなどでお答えする体制を整えています。
評価項目がかなりたくさんありますが、すべての項目が必要でしょうか
評価表は危険物を多量に取り扱う連続系の化学プロセスなどを対象に作ったフルスペック版です。
事業所の規模や工程により必要な項目を選んで評価することが可能です。なお、有機材料などの加工工程を対象にしたカスタマイズ版も用意しています。
保安力評価は石油や化学会社だけが対象ですか
鉄鋼、機械、電子、医薬、環境事業(廃棄物処理やリサイクル)、研究開発など幅広い分野での評価が可能で、実績も積み上げています。また、自社の海外事業所への適用を始めている法人会員もおり、海外事業所での評価の可能性についての調査をすすめています。
評価を行う評価員の資格はありますか
センターでは評価員の資格に関する規程を作成し、適正の評価や事前研修により、評価員を任命しています。
現時点での安全基盤評価員は石油精製や石油化学の運転管理、設備管理、安全管理、組織運営の経験者です。また安全文化では企業経験者に加えて、安全文化の専門家も参加しています。