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最新!化学事故情報

12月の化学火災(気になる事例・・実験中の着衣火災)

災害情報センター(ADIC)のデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/ )ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(https://riss.aist.go.jp/sanpo/sanponews/)の情報も参照し、海外の気になる事故を含めて、産業分野の火災や爆発、漏洩などの事例を紹介する。
また、センター専門家による「ひとこと」欄も参照いただきたい。

12月31日「食品工場で火災」愛媛県
愛媛県新居浜市の食品工場で火災が発生し、工場750平方メートルを全焼した。工場は3月1日午前3月時ごろから従業員6人が作業をしており、1人が顔にやけどを負った

12月26日「廃棄物堆積場で火災」奈良県 
奈良県奈良市の不燃廃棄物堆積場で火災が発生し約2時間半後に鎮火した。堆積場には焼却炉に入らない家具や鉄製などの燃えないごみが置かれていた。

12月22日「大学での鉄板切断作業中に着衣火災で死亡」栃木県
栃木県宇都宮市の大学で、電動工具を使って鉄板を切断する作業中に、火花が着衣に引火して火傷を負い病院に搬送されたが、30日に死亡した。
被害者は授業外の時間を使って屋外の作業場で、1人で作業をしていた。長袖のつなぎを着用し、厚手の手袋や防護用のゴーグルなども身に着けていたが、つなぎの隙間から火花が衣類に接触し着火した。
作業台の側には消火器や水を入れたバケツなどは備えられておらず、大学職員がやかんで水をかけるなどして消火を試みたが失敗し、被災者自らが室内の水道で頭から水をかぶって消火した。

12月20日「ゴム製造会社で火災」静岡県
静岡県磐田市のゴム製品の製造、加工を行う工場から火災が発生し、機械の一部を焼損した。従業員2名が顔にやけどを負った。

12月20日「廃プラスチックの破砕作業中に火災」静岡県
静岡県浜松市のリサイクル工場の金属製コンテナ内部から出火し、プラスチックごみなどを焼いた。出火当時はプラスチックごみの破砕作業を行っていたという。

12月20日「木材工場の集塵機から火災」大阪府
大阪府岸和田市の材木工場の、木屑補修用の集塵機から出火した。けが人はなかった。

12月18日「製紙工場で硫化水素中毒」山口県
山口県岩国市の製紙工場でタンクの洗浄作業をしていた社員が倒れ、意識不明の重体となったが、その後回復した。洗浄は酸性の薬剤を用いて行い、硫化水素は作業の過程で発生するという。一緒に作業していた他の社員はのどの痛みを訴えた。
ひとこと:2018年には製紙工場のタンク内での硫化水素中毒で3人が死亡した事故も発生している。

12月14日「医療機器製造工場で火災 5人死亡」中国
中国江西省の輸血関連機器などを製造する医療機器工場で火災が発生し、5名が死亡し、1名が負傷した。同社はドイツの大手ヘルスケア会社の子会社で、過去には危険な廃棄物を無断で移動させたとして、罰金の支払いを命じられたことがある。

12月14日「製鉄所で清掃中の火災」千葉県
千葉県千葉市の製鉄所で、コークス炉の上を清掃していた協力会社社員1人が足にやけどを負い、病院に搬送された。

12月5日「廃棄物処理工場の廃材置場で火災」広島県
広島県広島市の産業廃棄物処理工場で火災が発生した。廃材置場に山積みにされていた扇風機などの小型廃家電から出火した可能性。廃家電など約2000立方メートルが焼けた

12月4日「大学で実験中にアルキルリチウムによる火災」東京都
東京都八王子市の大学の実験室で火災が発生した。学生5名が薬品を混合して反応させる実験中に、シリンジに入ったアルキルリチウムを数滴落として出火し、付近のポリタンクに引火した。校舎の5階部分の壁などが焼けた
同大学では事故を受けて、以下の「危険物に関する安全対策」指針を策定した。
・リスクの高い実験における取組の強化(複数名体制、初期消火が可能な範囲にスタッフが在室)
・危険物安全管理担当者の配置等による管理体制の強化
・初期消火用具の配置および配置図の作成と危険性の可視化
・初期消火などの実地訓練の実施
・過去の火災、事故の事例を盛り込んだ安全教育の実施

12月4日「鋳物工場で有毒ガス漏洩 2人が死亡」中国
遼寧省朝陽市喀左県の鋳物部品製造会社、「喀左宝順鋳件」の溶解炉で4日午前8時ごろ、操業中に有毒ガスが漏れ、工員が相次ぎ昏倒した。まもなく全員が病院に運ばれたが、2人が死亡、4人がけがした。同社は鋳鋼・鋳鉄部品の製造、鉱物加工品や鉄粉の販売な度を行っている。

12月1日「木工場で火災」静岡県
静岡県浜松市の木製いすなどを製造する工場から出火し、壁面など約40平方メートルを焼き、従業員1人がやけどを負った。

12月1日「リサイクル施設で金属くずによる火災」神奈川県
神奈川県横浜市のリサイクル事業所の中間処理場から火災が発生し、約4時間後に鎮火した。出火当時は無人で、金属くずにはスプレー缶や乾電池なども混在していた。

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