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最新!化学事故情報

2020年2月前半の化学火災

災害情報センター(ADIC)のデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/)ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(https://sanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、産業分野の火災や爆発の事例を紹介する。
過去の事故の教訓について,センター研究員の経験からの(ひとこと)も紹介する。

2月14日「廃棄物処理施設での火災」鳥取県
鳥取県倉吉市の産業廃棄物最終処分場で火災が発生し、処分場の木造建屋の屋根の一部と処分場設備の遮水シートの一部が焼失し2時間半後に鎮火した。

2月12日「製紙工場での火災」静岡県
静岡県富士市の製紙工場で黒煙を伴う火災が発生した。

2月11日「農薬工場で爆発」中国
遼寧省の葫蘆島経済開発区にある農薬工場で爆発火災が発生し、5人が死亡し、10人が負傷した。爆発が起きたのは、農薬「クレトジム」の製造ライン。約3時間後に鎮火した。
ひとこと:クレトジウムは分子式(C17H26ClNO3S)の除草薬で、農薬としては普通物(毒劇物に該当しないものを指す通称)。国内では製造工程での火災や爆発は発生していない。

2月9日「自動車部品工場の耐久テスト中の火災」静岡県
静岡県富士市の自動車部品製造工場から出火し、鉄筋コンクリート平屋の実験棟の一部を焼いた。出火当時、実験棟では部品の自動的な耐久テストが行われていた。テスト用の機械周辺が激しく燃えていたという。

2月6日「産業廃棄物リサイクル工場で火災」静岡県
静岡県袋井市の廃プラスチックなどの産業廃棄物のリサイクル工場で火災が発生し、工場の壁や機械、リサイクル後の樹脂などが焼けた

2月4日「金属回収工場で火災」静岡県
静岡県浜松市の金属回収工場で火災が発生した。溶接作業中に溶接火花が近くにあった麻製の袋などに飛んで着火したものとみられる。工場が全焼したほか隣接する駐車場に止めてあった車4台と、隣接する会社の一部が焼損した。工場の周辺には乾燥注意報が出ており、最大瞬間風速8.1mの西風が吹いていた

2月3日「リサイクル工場の資材集積所で火災」 福岡県
福岡県北九州市の資源リサイクル工場内の資材集積場で火災が発生し、リチウム電池などの廃電池類などが入ったポリエチレン製袋が100袋以上焼けた。同工場では二次電池のリサイクルを行っている。
ひとこと:小型二次電池(ニッカド電池、ニッケル水素電池、リチウム二次電池、小型シール鉛電池)については、資源有効利用促進法に基づく回収・リサイクルが実施されている。

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