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最新!化学事故情報

12月の化学火災(アンモニア貯蔵工場で火災・・タイ)

災害情報センターのデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/ )ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(hanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、海外の気になる事故を含めて、産業分野の火災や爆発、漏洩などの事例を紹介する。

12月31日「自動車部品工場で加熱炉から火災」神奈川県
神奈川県秦野市の自動車用部品、船舶用エンジンバルブなどを製造する工場での火災。バルブの熱処理工程の加熱炉の火が可燃物に着火した可能性。従業員1名が煙を吸って負傷し、生産設備を一部焼損した。

12月24日「ニッケル精錬工場の熔鉱炉の修理中に爆発、火災」インドネシア
インドネシア中スラウェシ州にある中国資本のニッケル精錬工場で爆発が起き、炉の壁が崩壊して炉内に残留していたスラグが流出、付近にあった酸素タンクが破裂するなどして複数回の爆発が起きた。また、流出したスラグが周辺の可燃物に着火した。熔鉱炉は修理のため稼働していなかったが、溶鉱炉の底に可燃性の液体が残っており、溶接や溶断の火炎が着火源になり、さらに酸素ボンベの破裂などにより、爆発が拡大したとみられている。作業員21名が死亡し、重症者は38人。
工場の安全管理に関して従業員や市民から非難の声が上がった。

12月22日「リサイクルセンターの火災 リチウム電池が原因の可能性」岐阜県
岐阜県一宮市のリサイクルセンターの二次破砕機のコンベヤで火災が発生した。リチウムイオン電池の可能性が考えられるが、火源の特定には至らなかった。

12月21日「輸出用金属スクラップ置き場の火災」千葉県
千葉県市原市の金属スクラップの輸出を行う会社のスクラップ置き場で火災が発生した。
同施設では3年前にも火災が起きている。

12月20日「中学校で炭酸ガス発生実験中に瓶が破裂」埼玉県
埼玉県三郷市の中学校で水が入ったラムネ瓶に、炭酸水素ナトリウム(重合)とクエン酸を入れて二酸化炭素(炭酸ガス)を発生させる実験中の事故。重曹またはクエン酸の量が多かったことでラムネ瓶の耐圧以上の炭酸ガスが発生して瓶の内圧が上昇し、破裂した。生徒1名が切創で中等の怪我、生徒9名が軽傷。
ひとこと:中和反応ではガス(時には有毒ガス)と熱が発生するため、酸性物質、アルカリ性物質の濃度を確かめ、時間をかけて中和することが必要。

12月20日「試運転中の化学工場で火災」中国
中国福建省の化学工場で火災があり、周囲に煙が激しく立ち込めた。酸化プロピレンなどを生産する工場で、設備の試運転中に何らかの原因で火が出たとみらる。

12月20日「塗料工場で火災」埼玉県
埼玉県加須市の塗料工場で火災が発生した。工場の建物、設備等の一部を損傷した。被害額は約1億円。

12月15日「清掃工場の電気設備火災」東京都
東京都多摩市の清掃工場の電気設備での火災。受電盤が焼損した。また、設備への電力供給できなくなり、ごみの焼却処理が停止した。2ヵ月後にごみ受け入れを再開した。

12月11日「化学工場で火災」タイ
タイ国サムットプラカーン県の化学工場で火災があり、建屋1棟が全焼した。アンモニアを貯蔵している化学工場で、化学物質に引火して爆発が起きた。

12月6日「食品工場で機械の火災」群馬県
群馬県板倉町の食品工場での火災。工場内製造ラインより出火し、工場建屋と設備の一部を焼損した。会社は火災による損害は11億円以上と発表した。

12月6日「合板工場でプレス機械から火災」秋田県
秋田県秋田市の木質ボードを製造する工場での火災。破砕した木片をプレス加工して板にする装置の木片から火災となった。工場内の機械と天井の一部が焼けた。

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