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最新!化学事故情報

2024年1月の化学火災(バイオマス燃料発電施設での火災)

災害情報センターのデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/ )ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(hanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、海外の気になる事故を含めて、産業分野の火災や爆発、漏洩などの事例を紹介する。

1月31日「火力発電所の燃料貯蔵施設で爆発、火災」愛知県
愛知県武豊町の火力発電所で爆発事故が起きた。バイオマス燃料(木質チップ)の一時的な貯蔵庫付近が火元と見られるが、原因究明まで発電所の稼働を停止する。
20℃の木質ペレットの一時貯蔵場所の内部温度が55℃まで上昇していたことや、貯蔵所付近の外壁の損傷が大きかったことなどから、木質ペレットから出火した可能性がある。
当該会社では事故原因の調査を進めている。

1月31日、徳島・製紙工場のベルトコンベアで火災
徳島県阿南市の製紙工場でボイラー燃料の廃プラスチックを搬送するベルトコンベアの火災。施設の一部とベルトコンベアが焼けた。

1月26日「金属加工工場で加熱炉の火災」兵庫県
兵庫県姫路市の金属加工工場で加熱炉から炎が噴出し、洗浄機械が焼けた。従業員1名が左足に火傷を負った。

1月23日「木材工場で乾燥機の火災」新潟県
新潟県新潟市の合板工場の乾燥機から火災が発生した。従業員1人が煙を吸って軽傷を負った。

1月21日「中学校の実験薬品用冷蔵庫で火災」栃木県
栃木県宇都宮市の中学校で、実験用薬品などが入っていた冷蔵庫の火災。冷蔵庫のモータが激しく焼けており、漏電や短絡が原因の可能性。

1月20日「金属工場で粉塵爆発 8人死亡」中国
中国江蘇省の金属工場で粉じん爆発が起き、8人が死亡、8人が負傷した。
AFP通信はこの事故に関連し「中国では安全生産規則が守られていないことが多く、死者が出る産業事故が珍しくない」と報じている。

1月19日「化学工場の産業廃棄物中間処理施設から出火」愛媛県
愛媛県新居浜市の化学工場の廃棄物中間処理施設から出火し、施設内の紙ごみや段ボールなどを焼いた。

1月17日「花火工場で爆発 23人死亡」タイ
タイ国スパンブリー県の花火工場で爆発があり従業員ら23名が死亡した。工場では主に鳥を追払う音花火の製造をしていたが、旧正月を控えた花火の需要増加に向け、大量の火薬類などが保管されていた。
2022年にも同じ花火工場で1人が死亡する爆発事故が起きていた。また、2023年には他の花火工場で12人が死亡し、121人が負傷する爆発も起きている。

1月14日「大学の研究室で火災」山梨県
山梨県甲府市にある大学の研究室での火災。負傷者はおらず、原因は調査中。

1月14日「リサイクル工場で作業中に中毒事故 安全対策不備」千葉県
千葉県野田市のリサイクル工場で作業者が有機溶剤の中毒で死亡した。工場では鋼製の産業用容器のリサイクルを行っており、鋼製容器に付着した塗料を落とす際に使用する、縦約1.1m、横約1.1m、高さ約82cmの金属製容器内での作業中に起きた事故。呼吸用保護具を使用せず、一人で作業していた。

1月11日「ゴミ処理施設のピット火災 リチウムイオン電池が原因か」滋賀県
滋賀県日野町のごみ処理施設で可燃ごみを焼却の前処理として破砕中、破砕したごみが発火してごみピット内で火災となった。類似施設での火災と同様に、リチウムイオン電池が原因となった可能性がある。

1月11日「製鉄所で石炭搬送ベルトコンベアの火災」茨木県
茨城県鹿島市の製鉄所での、船から降ろした石炭を工場内に運搬するベルトコンベアの火災。ベルトコンベアと建屋の一部が焼けた。

1月9日「化学工場で漏洩した溶剤の火災」東京都
東京都板橋区の染料の合成や受託合成を行う工場で火災があり、工場200平方メートルを焼損した。漏洩した溶剤に着火した可能性。

1月8日「木材工場で火災」静岡県 
静岡県富士市の木材製造の工場から出火し、外壁の一部や建物内部の工具類などを焼いた。休業日のため工場内に人はいなかった。

1月4日「クリーニング工場で火災2日後の再火災」沖縄県
沖縄県石垣市の同じクリーニング工場の別の建屋で、1月2日に続いて火災が起きた。工場の1階部分から出火し、階段部分に置かれたシーツやタオルなどに延焼して、被害が拡大し工場が全焼した。

1月2日「クリーニング工場で火災」沖縄県
沖縄県石垣市の業務用リネンなどのクリーニング工場での火災。工場2階の従業員の休憩室と、業務用大型洗濯機が置かれた機械室の燃え方が激しかった。
ひとこと:リネンクリーニングで油分が含侵するオイル等を加熱すると、オイルが酸化され発熱、蓄熱して火災に至ることがある。

1月1日「肥料工場で火災」富山県
富山県南砺市の食品廃棄物を堆肥化するプラントでの火災。火災当時は無人で工場の屋根が焼けた。

1月1日「能登半島地震で化学工場から塩酸が流出」富山県
能登半島地震で富山県高岡市の化学工場で塩酸貯槽の配管が破損して、塩酸が側溝に流出した。地震後、流出した塩酸を隔離し速やかに塩酸の中和処理を行ったが、処理作業の初期段階で、排水基準値を超える塩酸処理水が河川に流出した。環境への影響は微小。

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