2020年9月後半の化学火災(複数の工場火災で死亡事故)
災害情報センター(ADIC)のデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/)ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(https://sanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、産業分野の火災や爆発の事例を紹介する。
9月29日「廃棄物処理工場で火災」福岡県
福岡県福岡市の廃棄物処理施設で鉄くずなどを重機で解体中に出火し、1時間後に鎮火した。
搬入された金属製タンク内に残留していたガソリンに、切断時の火花で着火した可能性。
9月28日「紡績工場の火災 一酸化炭素中毒で2名死亡」愛知県
愛知県犬山市の化学繊維工場で火災が発生し、社員2人が一酸化炭素中毒で死亡、1人がけがをした。この建物では食品を包装するフィルムを製造していて、加熱した合成樹脂をて引き伸ばす設備から発煙し、社員が初期消火を行ったが煙の勢いが強く、一酸化炭素中毒となった。
同社は2018年にも敦賀市の工場で、エアバック原料のナイロン原糸延伸機の配線のショートによる火災が発生し、工場約2万6000㎡が焼失している。
9月28日「金属加工工場で火災」大阪府
大阪府大阪市の金属加工工場で火災が発生した。工場約200㎡を焼損し、隣接する建物にも延焼した。
9月27日「包装フィルム工場の火災で2名死亡」愛知県
愛知県犬山市の化学繊維会社の食品包装用ポリプロピレンフィルム製造工場で、フィルム原料の合成樹脂を加熱延伸する機械の清掃中に火災が発生した。消火にあたった社員2名が一酸化炭素中毒で死亡し、1名が喉にやけどで軽傷を負った。
機械は当時、電源は入っていたが清掃のため稼働を停止中であった。
9月21日「廃棄物処理施設で火災」福岡県
福岡県北九州市の産業廃棄物の処理工場で火災が発生した。当日は休みで工場は無人だった。
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