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最新!化学事故情報

3 月の化学火災(バイオマス発電施設で火災)

災害情報センターのデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/ )ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(hanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、海外の気になる事故を含めて、産業分野の火災や爆発、漏洩などの事例を紹介する。

3月31日「産業廃棄物処理会社で解体中に着衣着火」新潟県
新潟県新潟市の廃棄物処理工場でガスバーナを使用して廃棄物の大型洗濯機の解体作業中に洗濯機内に残留していた可燃物にガスバーナの火花が着火した。火炎が作業中の社員の着衣に燃え移り、全身やけどで病院に搬送された。

3月30日「化学工場で集塵機の火災」福島県
福島県いわき市の酸化チタン製造工場での火災。火災は集じん機から発生し、機械の一部を焼いた。

3月30日「化学工場での火災」広島県
広島県大竹市の塗料原料製造工場で火災が発生し、接着剤製造工程の床が一部焼け、1名が軽いやけどで病院に搬送された。

3月28日「自動車部品工場で熔融アルミニウムの火災」静岡県
静岡県浜松市の自動車部品工場での火災。火災源となったアルミニウム溶解炉の熔融アルミニウムは禁水性物質のため放水消火ができず、粉末消火器などで4時間後に消火した

3月27日 「プラスチック工場で火災」静岡県
静岡県浜松市のプラスチック部品製造工場から出火し、塗料はく離装置などを焼損した。出火時は無人で、建物内部の機械周辺が火元とみられる。建物への延焼はなかった。

3月25日「固形燃料製造施設で労災」滋賀県
滋賀県日野町の固形燃料製造施設で作業者が、焼却灰回収設備のベルトに上半身を巻き込まれ死亡した。

3月24日「チョコレート工場爆発、死者7人」米国
米ペンシルベニア州にある米国最大級のチョコレート工場で爆発があり7人が死亡した。原因は調査中であるが、専門家はガス漏れや菓子原料のでんぷん粉や砂糖の粉体による粉じん爆発の可能性に言及している。被害を受けた周辺住民による訴訟も起こされており、背景要因を含めて今後の原因調査が注目される。

3月17日「医療機器メーカーの工場で火災」秋田県
秋田県大館市の医療機器製造工場の火災。透析用の人工腎臓製造ラインにある乾燥機から出火したが、工場内にいた従業員は全員避難し、負傷者はいなかった。出火したのは部品同士をつなぐ接着材を熱で乾燥させる機械。火災の影響で製造ラインが稼働できなくなり、同社の中国やインドなどの工場での人工腎臓の増産について検討するという。

3月14日「バイオマス/石炭火力発電所で火災」京都府
京都府舞鶴市の石炭と木質ペレットを混合して燃焼させ、発電を行っている火力発電所で火災が起き、木質ペレットのサイロ2棟とベルトコンベアの中継所2棟の計4棟が焼けた。
同社は事故の原因を①バイオマスサイロ内にあるバイオマス燃料の一部が、発酵・酸化して発熱するとともに可燃性ガスが発生、②サイロ内およびバイオマス燃料をボイラへ運搬する設備内に可燃性ガスが滞留し、③発熱が進んだサイロ内のバイオマス燃料が自然発火して可燃性ガスに引火したとしている。

3月13日「化学品工場の保全工事中に爆発、5人死亡」中国
中国安徽省の化学品メーカーの酸化チタン工場(主としてルチル型の酸化チタンを生産)で爆発事故があり、タンク内で修理作業をしていた作業員5人が死亡、1人が負傷した。
中国では2023年2月24日にも、重慶市の化学工場で、貯蔵タンクの点検作業中に爆発が起き、作業員1人が死亡、3人が負傷した。

3月12日「タイヤ工場で火災 消火水に重金属」韓国
韓国大田市のタイや工場で火災が発生し、工場約87000平方メートルが全焼した。
工場地下1階のタイヤ成型押出機の加硫工程付近で出火したとみられる。作業員10人と消防隊員1人が煙を吸って病院に搬送された。工場が広く、可燃性物質が多かったこと、タイヤの燃焼により有害ガスが発生したこと、風が強かったことなどで消火活動が難航し、消火に58時間を要した。
また、消火水が河川に流入し、基準濃度の2倍の重金属成分が検出された。

3月11日「廃棄物の保管場所での火災」愛媛県
愛媛県松山市の廃プラスチックなどの廃棄物保管場所で火災が発生したが、公設消防の消火活動により鎮火した。

3月10日「ガスボンベ製造工場のガス充塡施設で爆発」福島県
福島県二本松市のカセットボンベを製造する工場で、ガス充填室内に充満したガスに引火した。工場の一部と付近の山林が焼けた。従業員4名が病院に搬送され、うち3名が全身やけどの重傷を負った。工場から半径500メートル以内の12世帯、20人に避難指示が出された。

3月10日「カセットボンベ製造工場でガス爆発」福島県
福島県二本松市のカセットボンベ製造工場でガス爆発が起きた。従業員4人がやけどを負って搬送されたが軽症。その後火災となり、周囲の山林にも燃え広がった。

3月9日「製菓工場でフライヤーの火災」新潟県
新潟県新潟市の煎餅やスナック菓子などを製造する工場での火災。フライヤーなどが焼けた。出火時、作業終了後フライヤー付近で従業員2名が清掃作業をしており、作業中の従業員が手に軽いやけどを負った。米菓の生産ラインの油槽から発火したとみられる。

3月6日「解体作業中の工場で火災」静岡県
静岡県焼津市の工場での火災。工場は2023年2月に稼働を停止し、3月から解体工事が行われおり、解体作業中の火花が可燃物に燃え移った可能性。

3月4日「廃プラスチック加工工場で火災」岐阜県
岐阜県土岐市の廃プラスチックを粉砕してペレット状に加工して、輸出している工場で火災が発生した。出火時は作業員2名が作業中で、民家などに延焼して6時間後に鎮火した。

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