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最新!化学事故情報

2023年1 月の化学火災(バイオマス関連の火災)

災害情報センターのデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/ )ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(hanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、海外の気になる事故を含めて、産業分野の火災や爆発、漏洩などの事例を紹介する。

1月28日「廃棄物処理施設で火災」熊本県
熊本県熊本市の廃棄物処理施設の可燃性廃棄物貯留施設で火災が発生した。可燃廃棄物内に混入していたスプレー缶やモバイルバッテリなどから出火した可能性。可燃廃棄物約2,000立方メートルが焼け、設備の一部が損傷した。

1月28日「核燃料再処理工場で自衛消防隊の消防車の火災」青森県
青森県六ケ所村の工場内で消防車のエンジンと前輪が焼けた。その後の調査で、エンジンにつながる部分で、水分が結露し凍結したため経路が閉塞して内部の圧力が高まった可能性が指摘された。その結果、部品の一部が緩んで隙間ができそこから漏れ出したオイルが、高温の排気ガスのパイプに触れ発火したとみられる。

1月25日「リチウムイオン電池倉庫で火災」大阪府
大阪府大阪市にリチウムイオン電池を保管している倉庫で火災が発生した。現場では、逃げ遅れたとみられる従業員1人が救出された。

1月21日「バイオマス発電施設で火災」山口県
山口県下関市の木質ペレットを原料とするバイオマス発電施設で火災が発生した。同発電所は点検のため運転停止操作をしていたが、停止後にペレットバンカー部分から火災が発生した。

1月18日「リサイクル会社の資材置場で産業廃棄物の火災」埼玉県
中古のパソコンや家電などを扱うリサイクル会社の資材置場での火災。野積みされた産業廃棄物置き場1500平方メートルを焼損した。廃棄物の中にはリチウムイオン電池などが含まれていた可能性。

1月15日「中国・化学工場で爆発火災」中国
遼寧省盤錦市の化学工場で設備の修理中に爆発が起きた。2名が死亡し、12名が行方不明、4名が重傷、30名が軽傷。アルキル化装置の配管1本が漏れて、漏出物に着火したという。一部の原料配管が閉まらず、火が燃え続けた。その後の情報は開示されていない。

1月14日「大学のバイオマス関連研究室で火災」山口県
山口県山口市の大学のメタン発酵の実験を行っていた研究室で火災が発生した。機器を保温中に何かの原因で出火した。本大学は大学入学共通テスト会場となっており、安全確認のため午後の試験の開始時間が繰下げとなった。

1月10日「工場の資材置場で火災」千葉県
千葉県船橋市の資材置場で火災が発生し、平屋の建物、野積みされていた家電などの金属スクラップを焼損した。強風のため煙が広範囲に広がった。

1月10日「空港で航空機内でモバイルバッテリが出火」台湾
乗客の所有する携帯電話用モバイルバッテリが熱暴走により破裂して出火した。乗務員がすぐに消火した。航空機は離陸のため滑走路を移動中であったが、離陸を中止した

1月5日「プラスチック製品工場で火災」栃木県
栃木県栃木市のプラスチック原料などを製造する工場での火災。工場と屋外の敷地内に置かれた資材などが焼けた。出火時、工場は稼働しておらず無人であった。

1月1日「バイオマス発電所の燃料貯蔵サイロでの火災」千葉県
千葉県袖ケ浦市のバイオマス発電施設で火災が発生した。消防と会社が同サイロ内に窒素ガスの注入や散水を行い延焼を防止したが、火が燻ったため鎮火に時間を要した。木質ペレットはバイオマス発電の燃料に使用されており、サイロ内で発酵が生じ蓄熱が進んで自然発火した可能性。

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