2020年12月前半の化学火災(カセットボンベの危険性)
災害情報センター(ADIC)のデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/)ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(sanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、産業分野の火災や爆発の事例を紹介する。安全専門家によるひとこと情報も掲載。
12月8日「ごみ焼却施設でカセットボンベから火災」三重県
三重県伊賀市のごみ焼却施設の可燃廃棄物破砕ピットで混入したカセットコンロ用ガスボンベから火災が発生した。破砕ピット内の破砕機でカセットコンロ用ガスボンベが破砕され、残留ガスが漏洩して着火した可能性。
この施設では2019年7月に不燃ごみ処理ラインで大規模な火災が発生し、ベルトコンベヤーなどが焼損し、今年度予算に15・4億円を盛り込んで復旧工事を進めていた。
ひとこと:カセットボンベの危険性についての最近の情報について、以下を参照されたい。
「スプレー缶-その危険性と安全な取り扱い」伊藤貴子,牧野良次, セイフティ・エンジニアリング(総合安全工学研究所),Vol.203,2021
12月7日「鉄工所で火災」愛知県
愛知県東海市の製鉄所の敷地内の工場で火災が発生し、工場内のラインを焼くなどした。
工場は稼働中で、薄い鉄板の油を取り除く洗浄ラインから出火したとみられるが、工場の外に火は広がらず、けが人もいなかった。
12月5日「リサイクル会社工場で火災」大阪府
大阪府和泉市納花町にあるリサイクル会社の工場の敷地の資材から出火し、およそ1000平方メートルの敷地に置かれたプラスチック製品などが燃え2時間半後に鎮火した。
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