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最新!化学事故情報

2020年3月前半の化学火災

災害情報センター(ADIC)のデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/)ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(https://sanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、産業分野の火災や爆発の事例を紹介する。
過去の事故の教訓などについて,センター研究員の経験からの(ひとこと)も紹介する。

3月15日「製油所水素化脱硫装置の爆発火災」マレーシア
マレーシア南部ジョホール州の国営石油ペトロナスとサウジアラムコ石油の合弁会社所有の製油所の水素化脱硫装置が爆発、火災が生じ、従業員5名が死亡し、1名がやけどを負った。

3月15日「電子部品工場で爆発火災」岐阜県
岐阜県安八郡輪之内町の電子部品工場で爆発火災が発生した。従業員2名が病院に搬送された。

3月8日「半導体工場の廃水処理施設で火災」韓国
韓国京畿道華城市の半導体工場で火災が発生した。下水処理施設屋上にある冷却塔から出火した可能性。火災による生産影響などはないとのこと。

3月4日「ナフサ分解工場で爆発火災」韓国
韓国西部・忠清南道瑞山市のロッテケミカル大山工場のナフサクラッカー(ナフサ分解工程の圧縮工場)で爆発が生じた。従業員や近隣の住民など26人が近くの病院に搬送された。最悪の場合は正常化までに6か月ほどかかるとみられている。

3月2日「廃プラスチック処理施設での火災」千葉県
千葉県野田市のプラスチックリサイクル工場で爆発音に続いて火災が発生し、敷地外の別の工場や倉庫にも延焼し7棟が焼損。約11時間後に鎮火した。

3月1日「クリーニング工場の火災」福岡県
福岡県福岡市のドライクリーニング工場から出火し、約5時間後に鎮火した。2階建ての作業場を半焼した。1階の乾燥機から出火した可能性がある。
ひとこと:ドライクリーニングでは引火性溶剤を使用するため火災事例が少なくない。また、小規模施設では住宅と併設される例も多く、国土交通省では「引火性溶剤を用いるドライクリーニングを営む工場に係る建築基準法第48条の規定に基づく許可基準(平成22年)を規定している。

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