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最新!化学事故情報

2019年3月前半の化学事故・・・廃棄物処理、研究施設の火災

RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(https://sanpo.aist-riss.jp/sanponews/)との連携により提供された情報を中心に、火災や爆発の事例を紹介する。
また、過去の事故の教訓について,センター研究員の経験からの(ひとこと)も紹介する。

3月4日「産業廃棄物処理工場で廃プラスチックの火災」福岡県
筑紫野市の廃プラスチック処理施設で、堆積廃プラスチックの火災が起きた。重機で廃プラスチックを広げて、水を掛ける作業を行っていた。廃プラスチック約12トンがほぼ全焼した。同施設では2018年にも火災が起き、破砕施設の一部、フォークリフトを焼損した。
(ひとこと)廃棄物を重機やクレーンで取扱う時には、電池類や可燃性ガスを主成分とするスプレー缶などが破壊され、火災となることが少なくない。

3月8日「研究所で火災」岐阜県
瑞浪市にある研究所の坑内地下約2000mで配管の設置作業中に火災が発生し、すぐに消し止められた。電動ドライバのバッテリを落した衝撃で発火し,研究坑道の壁面などが燃えた。
原子力発電所から排出される高レベル放射性廃棄物を、地下深くに埋める「地層処分」による、地質や地下水への影響を研究している。
(ひとこと)コードレスの電動機器は電池を内在しているため、過充電だけではなく、衝撃によって発火する可能性もある。

3月14日「自動車工場の塗装工場で火災」大分県
中津市の自動車工場塗装工場で火災が発生し1名が負傷した。塗装冶具に付着した塗料を洗浄する工程で、洗浄液を加熱するヒータが 何らかの原因で設定値より高温になって出火した可能性が指摘されている。
(ひとこと)自動車や機械製造の塗装ブースの火災の多くは、ブースフィルタなどに堆積した塗料カスの蓄熱火災、シンナーへの着火といわれている。

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