2021年1月後半の化学火災(国内外での酸欠事故で多数死傷)
災害情報センター(ADIC)のデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/ )ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(hanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、産業分野の火災や爆発の事例を紹介する。安全専門家によるひとこと情報も掲載。
1月29日「小学校の理科実験中に加熱用ガスボンベからの漏洩中毒」大阪府
大阪府吹田市の小学校で行われた金属の熱伝導性を調べる実験中に、実験に使用していたカセットコンロのガスボンベの装着不備があり、ガスが漏洩した。児童12名と教員1名が頭痛や吐気で病院に搬送されたが、全員軽症であった。
1月29日「液晶用ガラス工場で水素が爆発」韓国
韓国亀雄市の液晶ディスプレー用ガラス製造工場で、ガラス溶解炉の配管交換作業中に、配管内の水素などに着火、爆発し9人が負傷した。
1月28日「食肉工場で液体窒素が漏洩して酸欠」米国
米国ジョージア州の食肉処理工場の冷凍機器用液体窒素供給配管が破裂して、液体窒素が漏洩、気化して拡散した。工場内が酸素欠乏状態になり労働者6名が死亡し、消防士3名を含む計11名が呼吸困難などとなった。
1月23日「地下駐車場で消火設備点検中に二酸化炭素による酸欠」東京都
東京都新宿区の駐車場の二酸化炭素消火設備点検中に二酸化炭素が放出され、作業中の作業員6名のうち、4名が酸素欠乏症で死亡した。消火設備の誤作動または誤操作の可能性が高いとされた。ハロンに代替されている二酸化炭素消火器の漏洩、酸欠事故は少なくない。
1月21日「製油所で火災」大分県
大分県大分市の製油所でポンプの補修工事のための滞油処理中に、ガソリン成分が燃えあがった。作業員の初期消火で消し止められ、けが人はいなかった。
1月21日「世界最大のワクチン工場で火災」インド
インドPuneにある世界最大のワクチンメーカー、インド血清研究所(Serum Institute of India)で21日、火災が発生し、5人が死亡した。新型コロナウイルスワクチンの製造に影響はないという。
1月17日「ゴミ焼却施設での火災」広島県
広島県広島市の一般廃棄物処理施設のごみピットで火災が発生し、15日後に鎮火した。ダイオキシン等有毒物の発生はなっかた。
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