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第52回安全工学研究発表会の報告

「第52回安全工学研究発表会」は11/28~29に長岡にて開催され、安全工学グループの一員として、保安力向上センターもオーガナイズド・セッション(OS)に参加した。その概要を報告します。(オーガナイザー/保安力向上センター・伊藤会長)

1.OS発表テーマ:「化学プラントでのAI活用と安全性向上」

2.講演内容
(1)「化学プラントAIの実現ポイント」
   ○富士通株式会社 岩崎哲嗣(安全工学会/慶応大・高野先生 推薦)
   ⇒AIは情報の注入により機能を発揮する。AIに注入する技術情報の整理方法につき、手順を解り易く報告された。
(2)「安全・保安のDigitalization~デンカ・シンガポールの取組みの例を中心に~」
   ○デンカ株式会社 宮田信郎(オーガナイザー 推薦)
   ⇒プラント全体に振動検出器を配置して設備の状況を常時把握し、異常の早期発見・保守を可能にしている等を報告。
    (「AI活用」にシンガポール政府の支援有り)
(3)「IoT,AIを活用したIoXソリューションによるプラント現場の安全実現」
   ○日鉄ソリューションズ株式会社 本堂直浩(総合安全工学研究所/小川先生 推薦)
   ⇒作業員にスマートデバイスを携帯させて、健康状況・作業状況を常時把握すると共に、
    危険箇所では“注意警報”を伝えるなどして、「作業員の安全性向上」を図っている。
(4)「AIに取り込む事故情報」
   ○デンカ株式会社 下平 博(災害情報センター/井田事務長 推薦)
   ⇒AIには事故情報の注入も重要。災害情報センターに10万件以上の事故情報が収録されている。
    自社だけでなく他社事例も参考に、AIへの事故情報とする。
(5)「事故情報のAI活用の基盤整備」
   ○産業技術総合研究所 牧野良次(保安力向上センター/若倉センター長 推薦)
   ⇒経済産業省は事故情報の活用を重視している。
    産総研にて産業における事故事例を系統的に整理し、民間での活用促進を支援している。

3.討論:約120名の聴講者も参画
   ⇒化学プラントでの「AI活用」について、熱心な質疑応答が成された。
   ⇒特に、化学プラントの「AI化方法や実施見込み」につき、詳細な質問が出された。

安全工学研究発表会 詳細(安全工学会)
期日:2019年11月28日(木)・29日(金)
場所:アオーレ長岡(新潟県長岡市)

保安力向上センター