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最新!化学事故情報

2025年1月の化学火災(水蒸気爆発、蓄熱火災)

災害情報センターのデータベース(http://www.adic.waseda.ac.jp/rise/ )ならびに、RISCAD(産業技術総合研究所が提供する事故データベース)のポータルサイト「さんぽのひろば」(hanpo.aist-riss.jp/sanponews/)の情報も参照し、海外の気になる事故を含めて、産業分野の火災や爆発、漏洩などの事例を紹介する。

1月31日「樹脂製造会社の火災」埼玉県
埼玉県大宮市の樹脂製造工場で火災が発生した。同社はカシューナッツから抽出した植物性フェノール化合物を原料に樹脂を製造している。
ひとこと:カシュー樹脂塗料など不飽和成分が多い塗料は、酸化重合型塗料の塗料かすなど酸化されやすい物質が、表面積が増加した状態になると自然発火の可能性が高くなる。(高岡市消防本部報告)

1月26日「電機工場の無人の試験室で火災」岐阜県
岐阜県中津川市の電気機器工場の試験室で火災があり電気配線などが燃えた。当日は休みのため無人だった。

1月22日「金属加工工場の塗装ブースで爆発」栃木県
栃木県佐野市のトラック部品の製造と車体の塗装を行う工場の塗装ブース内で爆発があった。7人がけがをし、3人が病院に搬送された。塗装ブースで塗装作業中に火災が発生し、溶剤蒸気により爆発した。

1月21日「RPF製造工場火災」静岡県
静岡県島田市のRPF( Refuse derived paper and plastics densified Fuel ゴミ固形燃料)製造工場のベルトコンベアで火災が発生した。
ひとこと:かってRPFは加熱圧縮後の冷却不足が原因で火災が多発していたが、最近は成型後の冷却により、火災はあまり起きていない。

1月21日「製鋼工場の火災 水蒸気爆発」愛知県
愛知県名古屋市の製鋼工場の製鋼工程の電気炉周辺において、炉外溶鋼漏れが発生し、電気炉下ピット内の水と接触し水蒸気爆発が発生した。電気炉設備およびその周辺設備、建屋の天井および壁面の一部が損傷した。

1月21日「化学品リサイクル工場で爆発、32人負傷」マレーシア
マレーシアスランゴール州の廃化学品リサイクル工場で爆発が起き32人が負傷した。
爆発は工場敷地内に保管されていた化学物質が原因の可能性。

1月17日「鉄リサイクル工場の破砕機の火災」静岡県
静岡県磐田市の鉄リサイクル業の工場の廃棄物破砕機から出火し、工場内の設備や廃プラスチックなどを焼いた。けが人はいなかった。

1月3日「清掃工場で火災」埼玉県
埼玉県川口市のごみ焼却場のごみピット内で火災。焼却不能となった。搬入予定のごみの搬送、焼却委託費、施設の再建費用を含めて50億円近くの支出になる可能性があるという。

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