センター伊藤会長が永年にわたるプラント建設とその運営の経験を活かされて、プラント設計から建設までのノウハウをまとめられました。技術に関する実務的な情報に加えて、安全優先のプロセス開発に必要な人間的な要素にも力点が置かれています。また、イメージが先行するAIを活用した化学プラントについても、実現可能性の視点から解説されています。内容を目次にそって紹介します。
- 第1章 「プロセス開発の概要」
- 開発の意義や目標設定、多くの要素技術の活用によるプラントの全体層の把握、そのための情報収集の意義について。
- 第2章 「小試験(ビーカー試験)」
- アイデアを製造に移行する最初の一歩。
- 第3章 「ベンチテスト」
- 単位操作の技術を確立する。
- 第4章 「パイロットプラント試験」
- 材質データの収集評価を含めて、プロセスの安全性を確立する。
- 第5章 「本プラント計画」
- エネルギー収支、必要な機器設備の配置、操作条件 の確立、そして海外立地への対応も考慮される。
- 第6章 「本プラントの操業と課題」
- 安全安定操業推進や人材育成、緊急時対応 を含めた安全確保について。
第2部ではこれまでの経験を次世代につなげるための様々な提案が展開されます。
- 第7章 「プロセス開発でのアイデア活用例」
- 著者の貴重な経験が光っている。
- 第8章 「プロセス開発における本プラントの安全確保」
- 安全優先の源である。
- 第9章 「プロセス開発の意義と役割」
- 著者の経験に基づく開発哲学。
- 第10章 「AI時代のプロセス開発」
- プラントを熟知する著者から新世代への提案。化学プラントへのAI導入のための基本的な考え方、AIの活用例なども紹介。